ロシアのパイプライン
昔 世界の夜を俯瞰した衛星写真を見たことがある。世界中の大部分の地帯が真っ暗なのに、僅かな先進国・特に主要都市だけが特段に明るい事に驚いた。
そして 夜景の明暗に象徴される貧富差や環境問題やらを想うと 複雑な気持ちになった。
ところが 写真をよく見たら 大都市圏が無い地域なのにヤケに明るい地帯がある事に気付いた。そこはウラル山脈の東=西シベリアであり、
巨大な油田ガス田だと知った(cf、中東では 何故か 同様に明るい地帯は見いだせないのだ)。
ソ連~ロシアは 石油ガスの輸出で食ってきた国だ。 油田ガス田から幾つものstationや港へ縦横に走る輸送路。
石油はタンカーとPIPELINEで、ガスはPIPELINE(+近時はLNG船も)で、外国に届ける。
何よりもの上得意は欧州だった。 古くからのウクライナ経由の陸上pipeline、近時のバルト海中を走るドイツへのpipeline「ノルトストリーム」、などがそれだ。
ウクライナへのロシア侵攻後 前者は破壊されていないがほぼ送られる事なく、後者は爆破され使用不能となった。 ドイツはやむを得ず 米ガスや他のLNGに切り替えた。
生きる為の足元のエネルギイ問題と、既に待ったなしになった温暖化問題。 エネルギイをも含み 政治・経済・安全保障の世界覇権のつばぜり合い。
日本も否やを言えず 同様な局面に置かれているのだが、与野党党首の首を変えても 上記にまともに取り組めるとは思えないのが 情けないですね。
クラちんより